幼稚園に入園すると、生まれて初めてママと離れ、お友達や先生と一緒に日中を過ごすようになります。ママとずっと一緒に過ごしてきた子供にとって、それは非常に大きな変化。
しばらくは、幼稚園に行くとなると不安になったり、寂しくなったりして、
- 「幼稚園に行きたくない!」
- 「ママと一緒がいい!」
と泣いてしまうこともあるでしょう。仕方のないことだとわかっていても、そういった日々が続くと、ママも心配で一緒に泣いてしまったり、イライラして突き放すようなことを言ってしまったりするかもしれません。
前回は、泣いて登園を嫌がる子供を安心させる声がけの例をあげてみましたが、今回は言ってはいけない、逆効果となってしまう可能性のあるママの言葉の例をあげてみましょう。
否定、追い詰め、交換条件はNG!
子供が泣いて幼稚園に行きたくないと言った時、ママはまず子供の「嫌だ」という気持ちや、不安、寂しさなどを受け入れてあげる必要があります。
しかし、以下のような声がけをしてしまうと、子供の心を傷つけてしまうかもしれません。泣き続ける子供にイライラして、こうした言い方をしないよう、ママは気をつけてみましょう。
1.「泣いちゃダメ!」
子供が泣くというのは、言ってみれば当たり前のこと。言葉では不安な気持ちや寂しい気持ちを上手く伝えられないからこそ、子供は泣いてしまうのです。
「泣いちゃダメ」と言うことは、子供に対して「自分の感情を表現してはいけない」と言っているのと同じです。まずは泣きたい気持ちやマイナスの感情を否定せず、受け止めてあげるところから始めましょう。
2.「〇〇ちゃんが泣いていると、ママも悲しいな」
こうした言い方をすると、子供は自分のせいでママが悲しんでいると思い、不安な気持ちを強くしてしまいます。
泣いて幼稚園に行くのを嫌がる子供を見るのは、ママにとっても辛いことですが、ママが悲しい気持ちや涙を見せるのは逆効果。子供のマイナスの感情はきちんと受け入れつつ、ママのマイナスの感情は胸にしまっておくようにしましょう。
3.「幼稚園に行かないとテレビを見せないよ」
どんなことでも、脅しや交換条件で行動させようとするのは、あまりよいことではありません。テレビのために幼稚園に行くわけではないですし、
- 「幼稚園には行きたくない」
- 「でも行かないと嫌なことが起こる」
というジレンマの中で、子供もどう行動していいかわからず、ますます混乱してしまうことも。条件を出すのなら、
「幼稚園から帰ってきたら、美味しいおやつを食べようね」
など、プラスの表現を使うといいかもしれません。
4.「お友達は泣かないで幼稚園に来ているでしょう?」
自分の子と、よそのお友達は違います。
お友達が泣いていないからといって、自分の子供も同じように泣かずに幼稚園に行けるとは限りませんよね。お友達をお手本に、という気持ちはわかりますが、比較された子供は、
「〇〇くんはできるのに、どうして僕はできないんだろう」
という否定的な気持ちを持ってしまうこともありますから、こうした言い方は避けましょう。
いかがでしょうか?登園を泣いて嫌がる子供には、不安を煽るような言い方や、不安や寂しさを否定するような言い方をしても、何も解決しません。慣れるまでの辛抱ですから、ママも根気よく子供に付き合い、泣かずに登園できるその日を待ちましょう。