ピアノや水泳、英語など、子供の希望で始めた習い事も、ある日突然、子供から「やめたい」と言われることがあります。
その一言を発するまでに、子供の中でもさまざまな葛藤があったのは想像できますが、ママとしてはどんなふうに声をかけ、どう対処するべきか、悩んでしまうものです。
子供が習い事をやめたいと行った時、ママはどうするのが一番いいのでしょうか?
まずは、子供の気持ちを受け入れて
子供が習い事を「やめたい」とママに伝えるのは、相当の勇気が必要なことです。
たとえふざけて、軽い口調で言ったとしても、その裏には子供なりの決心があったに違いありません。場合によっては、子供が辛いと訴えるSOSかもしれないのです。
せっかく続けていた習い事をやめたいと言われれば、ママはびっくりしてしまうでしょうが、そこで
- 「どうしてそんなこと言うの?!」
- 「何言ってるの、そんなこと言っちゃダメよ!」
などと言ってしまうのは、よくありません。
まずは子供の気持ちを受け止め、やめたい気持ちを否定しないであげましょう。
それとなく理由を聞き出す
それとなく、でも無理強いせずに、やめたい理由を聞き出してみましょう。
なにか深刻な理由があるのかもしれませんし、一時の気の迷いかもしれません。また、習い事の先生にも相談してみると、子供の目線からではない話が聞ける可能性があります。
子供が習い事をやめたいと言う理由はさまざまでしょうが、もしも先生やお友達と深刻なトラブルがあった場合は、やはりやめることも視野に入れて考えなければなりませんし、他の習い事もあって子供の負担が増えているようなら、習い事に優先順位をつけて、負担を減らす方法を考えなければなりません。
いずれにしてもママは、子供がなぜやめたいと思ったのかを把握した上で適切な対処をすることが必要です。
いきなりやめるのではなく、休むという選択肢も
実際に、子供から習い事をやめたいと言われた時、ママの対処法としては
- 説得して続けさせる
- 先生と相談してしばらく休んだり、内容やレベルを変えたりして様子を見る
- 習い事の教室や先生を変える
- やめさせる
などが考えられます。
子供がやめたいと思った理由をもとに、どれが一番適切で、子供に負担がかからない方法かを考えてみましょう。子供にとっても、選択肢は多い方がいいでしょう。
「こういう方法があるけど、どうする?」
と問いかけて、子供自身はどうしたいのか、どうすればいいのか、一緒に考えてあげられるといいですね。
ただし、実際に「やめる」という選択肢は、最後の切り札としてとっておくことをオススメします。やめたいと言われてあっさりやめさせると、子供の一時の気の迷いだった場合は、またすぐに「やっぱりやる」と言い出すこともあります。そうなってからでは、ふたたび教室や先生を探すのも、入会金などの費用を払うのも大変ですよね。
そのため、まずは先生に相談して、休むか、指導の内容を変えてもらうかを見当するのが一番現実的だと言えます。
続けさせることだけが子供のためではない
習い事をすぐにやめてしまうと忍耐力がつかないと考えて、泣いても嫌がっても無理やり続けさせるママも、時にはいます。
しかし、嫌がっていることを無理に続けさせても、子供にとっては負担になるだけ。嫌な気持ちを持ち続けたまま、ズルズルと続けることで忍耐がつくとは言えません。
親の「こうなってほしい」という期待、「お金がもったいない」という不満、あるいは「お友達が一緒にやっているから」という無意味な連帯感を子供に押し付けても、子供にとっては辛いだけなのです。
忍耐力をつけられるものは、なにも小さい頃の習い事だけではありません。
これから先の幼稚園生活や小学校生活の中でも、子供が忍耐を学ぶ場面は多くあるでしょうし、時間がたてばまた違う習い事をしたいと言い出すこともあるでしょう。ほんの一時期の、ひとつの習い事をやめたからといって、一生忍耐や努力を知らないまま、ということはありえないのですから、それだけにこだわらず、おおらかな目で子供を見守ってあげたいですね。
嫌なことを続けさせることが子供のためになるとは限らない、ということを、ママはしっかり心に留めておきましょう。
だからこそ、親になった今は、子供がもし習っているピアノをやめたいと言っても、まずはその気持ちを受け入れてあげたいと考えています。
やりたくない習い事を無理に続けていると、子供の小さな心にはストレスがどんどん溜まってしまいます。習い事をやめたいと勇気を出して言ってくれた子供の気持ちを尊重し、ママは慌てずに適切な対処ができるようにしましょうね。